【大紀元4月10日総合報道】4月以降、中国各地で反日デモが続発する中、九日に、行進の途中に在った日本料理店及び日本在中大使館の窓ガラスが割られ、日本国旗を燃やす行為及び車両破壊などの、万人反日デモが北京で再燃した。民衆が大変興奮していたため、現場では衝突事件が多発し、交通は一時停滞する状態になった。日本の歴史教科書の修正問題への抗議及び常任理事国入りに反対するために引き起こされた今回のデモに対して、日本政府は直ちに中共当局に抗議した。
1989年の天安門事件及び1999年の中国駐ユーゴ大使館爆撃事件以来の、最大規模の反日パレードだとされる今回のデモは、申請の許可なしに、警察が道を開けたことで、中共当局の支持ぶりが目立つ。
腐敗及びさまざまな社会危機のために引き起こされたデモが政権に衝撃を与えるのを恐れ、近年、中共の厳密な統制の下で、大規模なデモは非常にまれであった。しかしいつもなら弾圧されたはずのデモ示威が、中共の目元で整然と秩序立って発生され、そして政府の意思で新聞報道が大々的に取り上げた。
「中国では、政治示威は非常にまれにせよ、拳銃も帯びない警察が傍観することは、通常の中国では考えられないことだ」と米国のVOA(Voice of America)が報道した。一部の学生も、大学によるデモ参加の奨励まで受けていたという。
サイトでも、「深圳での反日デモの主体は私服警察だ」との情報が流されている。まるでリハーサル済みの芝居のように、デモの発生前に、指定場所で記者と警察が待ち構え、指定した店舗にたいして破壊行為に出るように命令された。日本の会社も事前に通報されたため、しばらく休業となった。芝居があまりにも真に迫っていたため、却って信じる人がいなくなった。
この時期に反日感情を煽動するのは、日本と台湾を結びつけることで、憎悪を激発させ、反国家分裂法により多くの民意を獲得するためだ、と政治評論家は言う。
新聞メディアは『共産党についての九つの評論』、『中共に決別しよう』、『脱党』などの諸活動が北京を当惑させたため、民衆の視線を反日感情に移すことで、その苦境を緩めることが狙いと思われると伝えている。
しかし、はたして芝居の後は本当に日本商品を燃やす事態になるのだろうか。政府の支持した排外運動は、外資投入が冷め始めた中国市場にとって、更なる打撃に他ならない。これでは排外運動ではなく、もはや中国政府の焼身自殺行為だと考えてもおかしくない。
4月9日、暴徒化した民衆が日本大使館に対して投石する(法新社写真)
4月2日、成都市のある日本のスーパーマーケットがデモ隊の攻撃を受ける (Getty Images)
4月9日,北京の反日デモ民衆中の警察(法新社写真)
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