第76回NHK紅白歌合戦で、韓国のガールズグループaespaが新曲「Whiplash」を3人編成で披露した。NINGNINGはインフルエンザで欠場した。放送後、SNS上ではNHKの対応や演出に疑問の声があがっている。
aespa(エスパ)をめぐっては、メンバーのNINGNINGが過去にキノコ雲を模したランプの写真をSNSに投稿し、原爆を連想させるとして日本国内で大きな批判を浴びた。この問題では約14万筆の反対署名が集まり、単なる一過性の炎上ではなく、被爆地・広島、長崎の記憶と結びつく社会的な問題として認識されている。
NHKは「当該メンバーに原爆被害を軽視し、揶揄(やゆ)する意図はなかった」としてaespaを紅白の出演者として起用した。
さらに放送当日、aespaの曲紹介および歌唱後の「ありがとうございました」の言葉を伝えたのはNHKアナウンサーのみであり、総合司会を務めた有吉弘行さんと綾瀬はるかさんは一切コメントを発しなかった。この「沈黙」はX(旧Twitter)上で急速に拡散され、意図的な演出ではないかとの見方を呼んでいる。
Xでは、「広島出身の2人が何も語らなかったことに強い意志を感じる」などといった投稿があがった。司会者個人の姿勢を評価する声がある一方で、より厳しく問われたのはNHKそのものの姿勢である。
NHKは毎年8月6日、広島原爆の日に合わせ、被爆の実相や核兵器の非人道性を伝える特別番組を制作してきた。公共放送として、被爆者の証言や「核なき世界」を訴える役割を自ら掲げ続けてきた。
そのNHKが、原爆を連想させる表現で批判を受け、14万筆もの反対署名が集まったグループを、年末最大の音楽番組に出演させた事に疑問の声があがっている。
評論家の白川司氏は「広島出身の2人をMCにしながら、キノコ雲ランプ騒動の韓国グループの出場を強行し、炎上の中で歌ったaespaに誰も絡ませず、結果的に辞退させる以上の恥をかかせた。これはaespaの問題ではなく、演出を決めたNHKの問題だ」と述べた。
司会者の沈黙という「空白」を生んだ今回の演出は、結果として視聴者に強い違和感を残した。
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