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トランプ米大統領 国防総省を戦争省に改称へ 5日に大統領令署名

2025/09/05
更新: 2025/09/05

トランプ米大統領は9月5日、大統領令に署名し、国防総省(Department of Defense)の名称を、かつての「戦争省(Department of War)」に戻す。政権高官が9月4日に明らかにした。

この発表は米FOXニュースが最初に報じ、ピート・ヘグセス国防長官もXに「DEPARTMENT OF WAR」と投稿して名称変更を裏付けた。ホワイトハウスのレビット報道官もXで「トランプ氏が国防総省を歴史的名称『戦争省』に戻す」と投稿し、正式に確認した。

大統領は8月25日、ホワイトハウス執務室で複数の大統領令に署名した際にも名称復活に言及していた。
「ピート、君は『国防総省』と言ったが、あまり良い響きがしない」

「ディフェンス(防衛)? 我々は防衛なのか? かつては戦争省と呼ばれていて、もっと力強い響きがあった。そして、ご存知の通り、第一次世界大戦二の勝利し、第二次世界大戦にも勝利し、全ての戦争に勝してきた。今は国防総省だ。我々は守る側だ。よくわからない」とトランプ氏は語った。

また、6月25日のNATO首脳会議でも「昔は戦争長官と呼ばれていた。数週間だけでもそう呼んでみてもいい。戦士の気分だから」と報道陣に語った。同席の場でヘグセス氏を「戦争長官」と紹介し、現行の「国防長官」という呼称は「ポリティカル・コレクトネス(政治的正しさ)に配慮した結果」だと指摘した上で、「変更を検討する必要があるかもしれない」と付け加えた。

ヘグセス氏自身も国防長官就任前から名称復帰を支持していた。2024年刊行の回顧録『The War on Warriors』では「確かに、我々の軍隊は我々を守る。理想的な世界では、脅威を抑止し平和を維持するために存在する」と記している。

「しかし究極的には、その任務は戦争を遂行することだ。我々は戦争に勝つか負けるかだ。そして我々には『防衛者』ではなく戦士がいる。戦争省を復活させることは、アメリカ政府の何人かに、軍隊が本来なすべきこと、そして得意とすることを思い出させるかもしれない」

米陸軍を所管する「戦争省」は1789年に設立され、当初は海軍も部分的に所管していたが、1798年に海軍省が独立した。

その後、1947年に議会が国家安全保障法を制定し、国防長官職と国家安全保障会議(NSC)、統合参謀本部、空軍を新設。

20世紀初頭、米軍に航空機が導入されると、陸軍航空隊、陸軍航空軍団、陸軍航空軍と発展し、1947年に空軍として独立した軍種となった。

1947年の国家安全保障法では、陸軍省、海軍省、空軍省という三つの独立した軍種部門を統合し、国防長官の指揮下にある「国家軍事機構」(一時的にこの名称で呼ばれた)を通じて調整を行う体制を確立した。

1949年8月10日、国家軍事機構は「国防省」と改称され、三軍省庁を統合した。

1947年国家安全保障法は、当該機関を国防総省と呼ぶことを明確に規定している。

大紀元のワシントン特派員。 ワシントン政治を中心に、政治とスポーツ、スポーツと文化の交差点についても取材・報道を行っている。 過去には、Mediaiteのライターや、Jewish News Syndicateのワシントン特派員を務めた。 また、The Washington Examinerにも寄稿したことある。 ジョージ・ワシントン大学卒業。
エポック・タイムズで国家政治、航空宇宙、航空業界を担当する記者である。以前は「サラソタ・ヘラルド・トリビューン」でスポーツ、地域政治、速報ニュースを担当していた。
軍事と外交問題を専門とするエポックタイムズの記者