米司法省(DOJ)の倫理部門トップが、パム・ボンディ司法長官によって解任されたことが明らかになった。解任された当人がSNS上で公表した。
前司法省倫理部門ディレクターのジョセフ・ティレル氏は7月15日、LinkedInに自身の解任を報告するとともに、ボンディ長官の署名が入った解任通知書を投稿した。通知書では、ティレル氏が「省内倫理局(Departmental Ethics Office)のディレクター職から正式に解任された」とし、2024年7月11日付で即時発効されたことを記していた。
通知には次のように記されている。
「アメリカ合衆国憲法第2条および連邦法に基づき、あなたの司法省での雇用はここに終了し、連邦政府職員としての地位から即時に解任されます」
また、ティレル氏には、30日以内に米メリット・システム保護委員会(MSPB)を通じて不服を申し立てる権利があることも通知した。
ティレル氏は投稿で次のように述べている。
「11日の夜まで、私は司法省の上級倫理弁護士として、司法長官および副長官に対して連邦職員の倫理に関する助言を行っていた。また、司法省全体の倫理プログラムの運営にも責任を負っていた」
彼は解任後も、自身の公務員としての使命は終わっていないと強調し、次のように続けた。
「私の公共サービスはまだ終わっていない。連邦公務員としてのキャリアも継続するつもりだ。祖国への奉仕という私の個人的な使命を、今後も果たしていく方法を見つけたい。この投稿を読んでいる皆さんにも、同じように行動してほしい」
投稿では、自身の略歴にも触れており、元米海軍士官として勤務した後、2006年にFBIに入局したことを明かしている。
司法省の公式サイトによると、ティレル氏が率いていた省内倫理局は「司法省全体の倫理プログラムの運営および倫理方針の実施」を担う部門であるとしている。
また、「司法省の上級管理職室、司法管理局、広報室、連邦拘禁担当官室、紛争解決室、部族司法室などに対して倫理的助言と研修を直接提供し、その他すべての部門の倫理プログラムを統括している」とも記している。
今回の解任は、司法省とFBIを取り巻く混乱のさなかで行われた。
トランプ米大統領は先週末、SNSトゥルース・ソーシャルで、性的人身売買で有罪となった故ジェフリー・エプスタインに関する捜査文書について、「時間の無駄だ」と投稿した。
司法省とFBIが先週発表したメモによれば、エプスタインが著名人らを脅迫していた証拠や「顧客リスト」の存在は確認されなかったという。また、2019年8月にニューヨークの拘置所で死亡した件については、改めて「自殺だった」と結論づけられたが、弟のマーク・エプスタイン氏はこれを長らく疑問視している。
トランプ氏は7月12日、長文の投稿でボンディ司法長官を擁護し、次のように述べた。
「ジェフリー・エプスタインなんて誰も気にしていない。だから彼の件に時間や労力を使うべきではない。今、彼らはみな司法長官パム・ボンディを攻撃しているが、彼女は本当に素晴らしい仕事をしている! 我々はチームMAGAの一員であり、今起きていることには納得していない」
なお、大紀元はこの件に関して司法省にコメントを求めている。
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