社会 「認知・判断」を国際機関や政府、マスコミに任せていいのか

【独占】パンデミック条約で共産主義化が加速、ワクチン購入契約は「不平等条約」=谷上昇氏(下)

2024/04/25
更新: 2024/04/25

子供に嘘はつけない

谷上氏は24年勤め上げた市役所職員の立場を捨て、令和2年9月に和泉市議会議員選挙に出馬し、「無所属・新人」ながら4位(3259票)の成績で当選した。役人時代はいわゆる「公務員叩き」も経験したという谷上氏。勉強会で識者から厳しい指摘を受ける官僚の立場も理解できるという。

「私も24年間行政マンをやってましたので、官僚の方々が非常に辛いお立場におられるのは分かります。ただね、仕事ってそれでいいのかなって僕は思うんです。特に命と健康に関しては、これだけ多くの死者が出てる中で、ワクチンをまだまだ接種し続けているというのが本当に正しいのか、しっかり検証しないといけないでしょう」

谷上氏はこれまで、市政報告や市議会での「一般質問」を通して、市民がワクチン接種に関して政府やマスコミの勧奨に乗っかることなく自ら判断できるよう、テレビや新聞が取り上げない情報を収集し、発信してきた。

昨年9月に谷上氏が行なった「一般質問」の動画は、「これは絶対見た方が良い」との文言と共にX上で拡散され、180万回近いインプレッションを獲得した。原動力になっているのは「子供には絶対嘘をつきたくない」との思いだという。

「ワクチン接種に関して、まだ中長期の安全性が分かっていない中で、『え、子供に打たすの?』ということで、一気にスイッチが入ったんです。そこからは徹底的に調べて、もう情報という情報を集めて、最後の一般質問の前なんか3か月間寝てないぐらいの勢いで情報を集めて、一般質問に全部ぶつけました。全部公的機関からのデータです」

2024年4月19日、大阪府和泉市議会議員の谷上昇氏が「旧江戸城外桜田門」近くでエポックタイムズの取材に応じた。写真は桜田門と丸の内のビル群(白露/大紀元)

「子供達には絶対に嘘をつきたくないんです。だから公務員もやめたんです。『自分で情報を集めて判断する、それが人間としての生き方だよ』という気持ちをどうにか皆さんに伝えることができたら、パンデミック条約とかIHR改正もおかしいんじゃないかって気付く人がもっともっと増えると思うんです」

「認知」と「判断」が欠けた日本人

海外では当初言われていたワクチンの安全性や有効性を疑問視する声が高まり、接種回数が下がっていった一方で、なぜ日本では7回目接種にいたるまでワクチン政策が進んだのか。

「これはすごく良い言葉で言うと、日本人はまとまりがあって、絆が深いということなんですね。ワクチンに関しても、特に法改正しなくてもみんな打っちゃった。これなんでだろうなって、やっぱり同調圧力なんですよね」と谷上氏は語る。

「今日本人に欠けているのは認知・判断なんです。自分で情報を集め判断し、そこから導き出された答えを実行に移す。人間の行動の三原則は認知・判断・実行ですが、日本人は認知・判断まで国やマスコミの言うことに任せてしまうんですね。これが一番危険なことです」

地元でサッカーのコーチを28年続けていることから、教育の重要性を感じているという。「よくあるのはコーチが『こうせえ、ああせえ』って全て判断をしてしまうことですが、そうするとその子は育たないです。子供に認知させて判断させて実行させるのはスポーツも一緒。今の日本人に欠けているのも実にその部分だと僕は感じています」

「ワクチンのこともそういうことの結果ではないかと感じています。これまでの感染症対策はどうだったか、薬害が起きていないか、全部自分で調べて判断しないといけないのに、全部言われるがまま。認知と判断を全部WHOに渡してしまったんですよ」

官僚制度の形骸化も同じ問題だという。「行政は形だけが多い。僕がなんで24年間勤めた市役所を辞めたのか。その理由が実はここにあります。今は形だけで誰も責任を取りたくないので、まやかしのような法律が国から来て、もちろん国にはまたその上から来て、そういう流れを国民に押し付けてしまうという一連の流れができています。認知・判断するのを今の日本人が嫌いだからです。これではいかん。誰も自分で判断したくないんです」

2024年4月19日、大阪府和泉市議会議員の谷上昇氏が「旧江戸城外桜田門」の近くでエポックタイムズの取材に応じた。写真は桜田門(白露/大紀元)

怖いのは情報操作、必要なのは大同団結

認知・判断する上で一番重要なのは「情報」だ。しかし、当局による行き過ぎた「誤情報対策」は情報操作につながりかねない。谷上氏は「今回のパンデミック条約やIHR改正でも、誤情報・偽情報の統制というのが書かれてるんです。一番怖いのは、これが情報操作につながることです」と語る。

「誰が誤情報を判断するのか、どういったことが誤情報になるのか、その基準をしっかり議論していかないと。まず形だけ決めてしまって法律を施行すべきじゃない。そうじゃないと、僕がここで取材を受けているこの言葉でさえ、誤情報となれば警察に捕まることになる可能性も全然出てくるんです」

「正しいことが言えなくて、操作されたことしか言えないと、本当に共産主義的な考え方になってきます。自由に喋れなくなったら、SNSなんかも絶対に広がらないですし、情報共有ができなくなります。それが僕が今一番懸念していることですかね」

1つの大きな流れに国民が誘導されてしまうという、全体主義的・共産主義的な流れに危機感を抱いている谷上氏だが、希望も見えているようだ。

「今取材を受けているのも、2年前には考えられなかったことです。『何でワクチンに反対すんねん』『どこに証拠あんねん』と言われ続け、すごく孤独だったんですけど、今は気づいてる方も多くなってきたので、これを広げていきたいです。先週東京で行われたデモにも、1万を超える人たちが集まりました。国際的に見ても、このうねりはグローバル化へ向かうのとはまた逆の動きになってくると思います」

2024年4月13日、パンデミック条約・国際保健規則改定反対デモ集会にて、出発地点の東池袋中央公園に集う人々(白露/大紀元)

「全部が一緒じゃないとダメという考え方はないんです。人間一人一人違うんで、あとすることは大同団結なんです。つまり、小さな意見の違いを越えて、一つにまとまること。今の日本には、小さい異論があったら叩きまくって区別してしまう風潮があるのでね。そうではなくて、日本人は日本人で一緒であり、大同団結するという行動が今一番必要なので、あのデモのような行動が必要になってくると思います」

13日に東京・池袋で開催されたパンデミック条約およびIHR改正に反対するデモは予想を超える大規模集会となり、海外からも「最大の反WHO集会」「日本はワクチン強制への抵抗で時代の先駆け」といった称賛の声が集まった。

「あの小さな東の国が明治維新を起こしたというのは世界的に有名なことなので、もしかしたらもう一回と期待している人が世界中にいるかもしれませんね。でも、そのためにはやはり大同団結、大調和が必要で、世界中をまとめるような、坂本竜馬的な歴史上の役割が必要かもしれないですね。もしかしたら世界はその維新をもう1回って思っているかもしれないですね。可能性はあると思います。(世界の)夜明けぜよってね」と谷上氏は語った。

大紀元報道記者。東京を拠点に活動。