米国 イランと中共政権の代理人は、身体的暴行、脅迫、嫌がらせ、中傷、強制失踪、さらには暗殺未遂にさえ関与している

身体的暴行、失踪、暗殺未遂も 中共とイランの代理人が米国内の個人を標的にしている=バイデン政権高官

2023/11/18
更新: 2023/11/18

バイデン政権の高官たちは、中国とイランは、自国の体制に対する脅威とみなす米国人や米国にいる外国人を標的にしていると述べている。

国土安全保障省のアレハンドロ・マヨルカス長官は、両国の独裁政権は今後も攻撃的な姿勢を強め、米国人や米国にいる外国人に対して敵対的な行動をとり続けるだろう、と指摘した。

11月15日に開かれた下院国土安全保障委員会の公聴会でマヨルカス長官は、「中国とイランは、米国国内で最も攻撃的な行動をとり続ける可能性が高い」と証言し、「これらの敵対勢力は、民族的・宗教的少数派、政治的反対者、ジャーナリストなど、自国の体制にとって脅威であるとされる米国内の個人を標的としてきた」と述べた。

同長官によると「中国共産党(中共)とイラン政権の代理人」は米国在住の個人に対する身体的暴行、脅迫、嫌がらせ、名誉毀損、強制的に失踪、さらには暗殺未遂にさえ関与しているという。

FBI(連邦捜査局)のレイ長官も同公聴会で、イランが高位の政府関係者を暗殺するために殺し屋を雇っていたと証言している。

レイ長官は「イランは世界最大のテロ支援国家であり、直接あるいは犯罪者を雇って、反対者や米国の現・元高官の暗殺を企ててきた」とし、中国、ロシア、イランといった国々がかつてないほど攻撃的になり、能力も高まっていると述べている。

2022年8月、司法省は、トランプ前大統領補佐官(国家安全保障担当)を務めたジョン・ボルトン氏の殺害を企てたイラン人を起訴した。司法省によると、この男はボルトン氏の暗殺のために30万ドル(約4486万円)を受け取った。また特定されていないが、他の対象者に対する暗殺のために100万ドル(約1億4953万円)を受け取っている。

同様に、マヨルカス氏は、中共の違法な代理人として行動している米国内の居住者が、中共政権を非難する人々を強制的に中国に送還しようとしていることを指摘した。

情報機関や国家安全保障機関は、このような取り組みが今後数年のうちに拡大し続けると予想している。

中国関連犯罪2千件への捜査

レイ長官は、中国、イラン、ロシアの権威主義政府は、「持続的かつ広範囲にわたる国家安全保障上の脅威」をもたらしていると指摘した。特に中共政権は、米国の国家安全保障を弱体化させ、米国の弱点を突くために努力を続けている。

「これらの勢力は、戦略的技術、産業セクター、および重要なインフラストラクチャを標的にして、米国の国家安全保障と経済に持続的な脅威を与えている」

レイ氏によると、FBIは現在、米国内の中国関連犯罪活動について、すべての支局で2千件以上の捜査に取り組んでいる。

これらのケースには、強要、破壊工作、中傷、サイバーや経済スパイ行為、従来のスパイ活動、非伝統的な人的情報収集方法などを駆使した高度な諜報活動を、政権が実施したり、他者を雇ったりする試みが含まれる。

マヨルカス氏は、生成AIのような新技術の台頭は、米国の内政干渉に対する政権の取り組みを強化する可能性が高いと付け加えた。

同氏は「これらの国々は、わが国の中核となる民主主義、経済、科学機関を弱体化させようとしており、その手口はますます拡大している」と強調した。

エポックタイムズ特派員。専門は安全保障と軍事。ノリッジ大学で軍事史の修士号を取得。