2022年7月下旬にインド太平洋を訪れた米国軍高官は、過去5年間で中国共産党の軍事力が著しく攻撃的で危険なものになっていると語っている。
米国統合参謀本部議長のマーク・ミリー陸軍大将は、中国人民解放軍の航空機や船舶によるインド太平洋地域での米軍および提携国軍に対する妨害行為が大幅に増加し、それに比例して危険な接触が増えていると述べた。
「これは、中国軍がこの特定の地域の上空および海上で著しく攻撃的になっていることを意味する」とミリー大将は述べた。ミリー大将は中国人民解放軍と米国・提携諸国間の接触に要員を派遣している。
こうした発言は、米国が、この地域における影響力を拡大しようとしている中国共産党への対抗策として、他のインド太平洋諸国との関係強化に向けた努力を倍増させたことを受けてのものだ。ジョー・バイデン米政権は、中国共産党が国家の長期的安全保障上の最大の課題であると捉えている。
ミリー大将の訪問では、中国共産党の脅威に焦点が当てられ、オーストラリアでインド太平洋地域の防衛長官らと会談し、中国共産党の軍事的成長の加速と、自由で開かれた平和なインド太平洋地域を維持する必要性などが主要な議題として議論された。
米軍関係者はまた、中国共産党による台湾への侵攻の可能性について警鐘を鳴らしている。中国政府は自治民主の台湾を分離領土であると主張している。中国共産党は威嚇目的で台湾に対する軍事的圧力を強めてきた。
米軍関係者は、中国政府が2027年までに台湾に侵攻する準備を整えようとしていると語っている。米国は台湾の主要な兵器供給国であり、米国をはじめとする国々は、2022年4月に中国とソロモン諸島の間で安全保障協定が結ばれたことで、南太平洋に中国人民解放軍の海軍基地が設置される可能性があると懸念している。米国とオーストラリアは、このような計画は容認できないと述べている。
ミリー大将は「中国はこの地域において独自の目的で勢力を拡大させようとしている。これは中国が善意のためだけに行っていることではなく、懸念されるべきものだ」とした上で、「中国は地域全体に影響力を拡大しようとしている。それはこの地域の同盟国や提携国にとって必ずしも有利とは言えない結果をもたらす可能性がある」と述べている。
また、オーストラリア、カナダ、日本、フィリピン、ベトナムに対する中国の妨害行為が発生していることを挙げ、これらの国々が経験する妨害行為数は「統計的に有意」に増加しており、危険な事態の数が「同等の割合で」増加していると説明した。
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