「オミクロンは軽症と言うな」発見に関わった南ア医師、圧力証言

2022/02/14
更新: 2022/02/14

オミクロン株の発見に関わった医師が、同株がより軽症の株であることを明らかにしないよう、複数の政府当局者から圧力をかけられたと主張した。

南アフリカ医師会のアンジェリーク・クッツェー会長は、ドイツのウェルト紙のインタビューに応じ、欧州当局者との話し合いの中で、オミクロン株の患者は以前の変異株よりも症状が軽いと言わないように要求されたと語った。

インタビューの中で、オミクロン株について欧州当局者と初めて話し合ったときについて質問されたクッツェー氏は、「軽症だと公には言わないように言われた。そのような発言を避け、深刻な病気だと言うように指示された。私は断った」と答えた。

クッツェー氏は、どの当局者が彼女に指示したのか、詳細を明らかにしなかった。また、南アフリカの当局者からは圧力をかけられなかったと述べ、後に英国とオランダの当局者から批判されたと主張した。

「私は臨床医であり、臨床の経験から、これが重症になる疾患だという兆候はない。ほとんどが軽症だ。軽症だからといって病気にならないと言っているのではない」と彼女は続けた。

「実際に起こっている事と違うので、そのように(重症だと)言うことはできない」と当局者からの指示を断ったという

「しまいに私はただうんざりして、『南アフリカでは軽い病気だが、ヨーロッパではとても重い病気だ。これが、あなた方の政治家が聞きたかった事だよね』と言った」

11月下旬にクッツェー氏はCNNを含む複数インタビューで、「かかりつけの医師に来る人の大部分が非常に軽症だ。軽症から中等症だ。だからこのような患者は、今のところ入院する必要がない」と述べた。

「この病気が将来、重症を引き起こす事はないと言っているわけではない。重症化するケースも出てくるだろう。しかし大多数の人が軽症ですみ、自宅で簡単に治療でき、入院の必要がないのであれば、それは非常に良いことだ」と彼女は述べた

昨年11月にWHOがオミクロン株を「懸念される変異株」として以来、多くの研究で、オミクロン株がデルタ株より軽症である事が示されている。米疾病管理予防センターのデータによると、オミクロン株は現在、全米のCOVID-19の感染の大多数を占めている。

日本と米国の研究者グループが昨年12月下旬に発表した研究によると、オミクロン株は肺、のど、鼻に与えるダメージが少ないことが分かった。

大紀元は、クッツェー氏の発言について欧州医薬品庁にコメントを求めている。

 

執筆者プロフィール

ジャック・フィリップス(Jack Phillips)

ジャック・フィリップスは、ニューヨークに拠点を置くエポックタイムズのニュース速報記者。

オリジナル記事:英文大紀元「Doctor Who Helped Discover Omicron Says She Was Pressured Not to Reveal It’s Mild

 

(翻訳編集・ウィル・ジャン)