「ハバナ症候群」は電磁パルスエネルギーの可能性 米情報機関が報告

2022/02/04
更新: 2022/02/04

世界各地に駐在する米外交官や情報機関職員が体調不良を訴えた「ハバナ症候群」について、検証した専門家は電磁パルスエネルギーによって引き起こされた可能性があると指摘した。情報機関トップに提出された専門家部会の報告書の要約版が2日に公表された。

耳鳴りやめまいなどの症状について「電磁パルスエネルギー、特に無線周波数帯の電磁エネルギーが原因だと説明できる」とした。また、「機能性神経障害によるものである可能性はみられない」と述べ、「外部からの刺激」が要因であると分析している。

この症状は2016年にキューバの首都ハバナの駐在米外交官が初めて確認された。その後ロシア、中国、タジキスタン、アフリカなど12カ国の政府関係者や情報員、軍人から1000件の症状が報告された。

2020年の全米科学アカデミー(NAS)による調査報告も電磁パルスエネルギーが「症例を説明する最も有力なメカニズム」と同様の見解を示している。今年1月21日、米情報調査局(CIA)はこれらの病症について外国勢力の攻撃を示す証拠は見つからなかったと結論づけた。

原因を特定するために、ブリンケン米国務長官は「原因を探り当てるまで全力をあげる」として昨年11月に特別対策チームを編成した。ヘインズ国家情報長官とコーエン中央情報局(CIA)副長官が座長を務め、米政府内外の専門家で構成した。

蘇文悦
蘇文悦