8日午前12時8分頃、地震・津波情報に使われるデータを観測するシステムのうち、青森・釧路沖に配備されている観測点に障害が発生した。運用上の影響はあるものの、津波警報の発表に要する時間に影響はないという。気象庁が発表した。
障害が発生したのは防災科学技術研究所が運用する「日本海溝海底地震津波観測網(S-net)」。地震計と水圧計が一体となった観測装置を海底ケーブルで接続したもので、北海道の釧路沖から千葉県の房総半島沖にかけて帯状に配置されている。地震や直後に発生した津波を検知することができることから、防災対策への貢献が期待されている。
障害の原因はいまだ不明で、気象庁は調査を続けている。
気象庁によると、障害が発生した青森・釧路沖を震源とする地震が発生した場合、S-netのデータを利用する緊急地震速報の発表や津波警報の切り替え、津波観測情報の発表の迅速化や精度向上の効果が低減する可能性がある。
いっぽう、津波警報の第1報や地震情報の発表までにかかる時間とその内容には影響しないとしている。
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