[ウィーン 6日 ロイター] – オーストリアの検察当局は6日、クルツ首相を含む10人と3組織を贈収賄や背任の疑いで捜査していると明らかにした。これに先立ち、首相官邸や財務省、与党・国民党の事務所、側近宅などに家宅捜索を行った。
クルツ氏に有利な世論調査や報道を掲載する見返りに、首相就任前の2016年から財務省が広告費として新聞社に支払いを行っていた疑いがあるという。
クルツ氏は声明で「これらの告発も誤りであることが証明されると確信している」とし、テキストメッセージのやり取りが部分的に切り取られて容疑をかけられたと主張した。
連立を組む左派・緑の党党首のコグラー副首相は、国民党から捜査は政治ショーだという批判が出ていることに否定的な見解を示し、捜査を支持する考えを示した。
一方、国内メディアが捜査の中心と報じるタブロイド紙「Oesterreich」は声明を出し、世論調査の見返りに国から広告費を受け取ったことはないと述べた。
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