中共ウイルス実験室漏えい説が再燃 米議会、機密文書公開求める

2021/05/11
更新: 2021/05/11

中共ウイルス新型コロナウイルス)の武漢ウイルス研究所漏えい説が再燃した。米共和党議員らは漏えいの可能性を含む同ウイルスの起源の「完全な」調査を米政府に求めている。また、ブリンケン国務長官に対して、漏えい説に関する政府の機密調査報告を公開するよう要求している。

米フォックスニュース9日付によると、共和党のジョニ・エルンスト(Joni Ernst)上院議員は、「中国共産党は、新型コロナウイルスの起源の解明について、各国の努力への全面的な協力を拒否している」と批判し、「世界は答えを求めるべきであり、それには武漢ウイルス研究所が起源であるかどうかを明らかにすることも含まれる」と示した。

同議員は、再発防止のためにウイルスの起源を調べる必要があると強調し、「中国共産党は隠ぺい行為を止め、国際社会との協力に取り組むべきだ」とした。

世界保健機関(WHO)が3月に中国武漢市での現地調査報告を発表して以来、エルンスト議員は同調査が中国当局から「影響を受けた」として、信ぴょう性が低いと訴えてきた。議員は、新たな独立調査を行うべきとの見方を示した。

WHOの調査報告は、中共ウイルスが武漢ウイルス研究所から流出した可能性は低いと主張した。

いっぽう、下院ではキャシー・マクモリス・ロジャース(Cathy McMorris Rodgers)議員らは6日、ブリンケン国務長官宛に書簡を送った。書簡は、今年1月15日国務省が公開した中共ウイルスに関するファクトシートに記載された機密研究に関する「未分類文書およびその他の文書の機密解除」を求めた。

フォックスニュースによると、これらの文書は、武漢ウイルス研究所と中国軍が「動物実験」において協力していると示した。

議員らは書簡の中で、ウイルスの起源に関する調査・研究において、武漢ウイルス研究所は米政府だけではなく、WHOにとっても「主要な焦点である」と指摘した。

米放送大手シンクレア・ブロードキャスト・グループ(Sinclair Broadcast Group、以下はシンクレア)の3日付によると、米エネルギー省が所管する生物防御研究機関、ローレンス・リバモア国立研究所の科学者が昨年行った研究では、中共ウイルスは中国の研究所から発生した可能性があると示唆した。

同報道は、同研究所の情報部門、Zディビジョン(Z-Division)が2020年5月27日に「極秘」に分類される報告書を提出したと明かした。

Zディビジョンの研究チームは、実験室流出の可能性と人獣共通感染の可能性の両方を調べた。同報告書を読んだ複数の情報筋はシンクレアの取材に対して、報告書はウイルスの実験室流出の可能性があると結論付けたと話した。また、ローレンス・リバモア国立研究所の広報担当者はシンクレアに対して、同報告書の存在を認めたが、機密文書を理由にさらなる情報の提供を拒んだ。

(翻訳編集・張哲)