マレーシアのヒシャムディン・フセイン(Hishammuddin Hussein)外務大臣は1日、初めて中国を訪問し、福建省で中共の王毅外相と会談した。会談では王毅外相のことを「アニキ」と呼び、国内世論の批判にさらされた。
会談後の共同記者会見で、フセイン外相は「新型コロナウイルスに関わる協力や対策など、今後も両国間の関係を強化していきたい」とし、両国の友情について、「私たちは一つの家族だ」と北京語で語った。
それを聞いた王外相はすぐさま親指を立てた。
その後、フセイン外相は王外相に対し、英語で「あなたは永遠に私のアニキだ(You will always be my elder brother)」と述べた。その後、すぐにまた北京語に切り替えてジェスチャーを交えながら、大げさに「私のアニキだ」と再度口にした。
王外相は英語で「私たちは兄弟だ(We are brothers)」と答えた。
この映像がマレーシアで放送された後、各メディアは一斉に批判した。ネットユーザーは「これで晴れて親戚になった」と皮肉った。
同国野党・人民正義党(PKR)の指導者アンワル・イブラヒム(Anwar Ibrahim)氏は、フセイン外相に「私のアニキ」の発言の撤回と国民への謝罪を要請した。
「(フセイン氏は)マレーシアを外国の操り人形の地位に置いているように見える」「(マレーシアは)中立国として、世界のどの大国にも媚びるべきではない。彼の発言はわが国への侮辱だ」とイブラヒム氏は付け加えた。
フセイン氏は、「私のアニキ」発言は王毅氏に向けたものであり、マレーシアと中国の関係についてではないと釈明した。
中国はマレーシアにとって、最大の貿易相手国である。
(大紀元日本ウェブ編集部)