中国の伝統的な気功法・法輪功の学習者や支持者たちは、2万人以上のカナダ人が署名した請願書をマルコ・メンディチーノ(Marco Mendicino)移民・難民・市民権相に届けた。中国共産党による迫害に関与している中国当局者のビザ発給を禁止し、入国拒否するよう訴えている。
この請願書は11月25日、移民相事務所に電子メールで届けられた。中国政府に対し、マグニツキー法と人道に対する罪および戦争犯罪法に基づき、法輪功学習者が受けた重大な人権侵害に関与した中国政府関係者への制裁と入国禁止を求めている。
請願書は、弾圧開始を決めた江沢民・元中国共産党総書記を含む14人の当局者の名前を挙げた。また、臓器移植ビジネスのために、良心の囚人から強制的な臓器摘出を主導したとされる元公安部長、元中央政治局常務委員、医師2人も含まれている。
「過去21年間、法輪功学習者に起きた反人道罪について数多くの報告を受けてきた。入国管理局には、リストにある人々の訪問・入国ビザの停止を求める」。カナダ法輪大法学会の広報担当ジョエル・チプカー(Joel Chipkar)氏はトロントで開かれた記者会見でこう発言した。
請願書は迫害の事例として、8年の禁固刑に処されている中国系カナダ人の実業家・孫茜氏ら8人の法輪功学習者の投獄について記述している。
9月、法輪功学習者はフランソワ・フィリップ・シャンパーニュ(François-Philippe Champagne)国際貿易相に同様の請願書を提出した。迫害加担者に対して、資産の凍結やカナダへの入国禁止など、「あらゆる法的制裁措置を講じる」よう政府に求めた。
11月20日、シャンパーニュ氏の事務所は、カナダは「少数民族や宗教団体、法輪功学習者への脅迫や抑圧について公に懸念を表明している」と回答した。しかし、政府が制裁を行う計画があるかについては触れなかった。
2019年6月、イギリスで中国臓器移植の人道犯罪について専門家が裁量する民衆法廷が開かれた。中国で数多くの良心の囚人は長い間、本人の意思に関わらず臓器が摘出されていると結論づけた。「恐らく法輪功学習者が主なターゲットだ」とし、この問題は今も続いているとの最終判決を出した。
カナダ法輪大法学会は、2018年12月以来、マグニツキー法に基づき中国政府関係者を制裁するよう政府に求め続けている。今年7月、14人の中国政府関係者のリストを、300ページ近くの関連資料とともに、トルドー首相とフリーランド前外相に提出した。
(JUSTINA WHEALE/翻訳編集・佐渡道世)
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