電子書籍の販売を手掛ける台湾のオンライン書店「Readmoo(読墨)」はこのほど、「中国にとって政治的に『敏感な』本を削除してほしい」というアリペイの要請を拒否し、同決済サービスの利用停止を発表した。
同書店は8月21日、公式サイトにアリペイによる支払サービスの終了を発表した。その理由について、「アリペイは、われわれに自己検閲を行い、政治的に敏感な本を削除することを要求しているため」と説明した。
同書店は中国当局にとって「敏感な」本を複数、販売している。
台湾の国営通信社「中央通訊社」は業界アナリストの分析を引用し、「利用者のほとんどが大陸ユーザーのアリペイは、中国の法令に従う必要があるため、中国当局が販売を認めていない商品を販売しないよう海外の加盟店に要求することがある」と報じた。
このニュースはネットユーザーたちの注目を集めた。
「香港人として、お金と自由の間で正しい選択をしたreadmooに感謝している。これで、より安心してreadmooで好きな本を読める」と称賛と感謝のメッセージが書き込まれている。
一方、「アリペイの親会社のアリババグループは、中国共産党の手先だ」 「readmooの行動を支持する!アリペイどこまで世話を焼く!?本を読むだけだ、ほっといてくれよ」「アリペイ、消えてくれ」「アリペイのサービスを停止するようすべての店舗に強く求めたい」など怒りの声も上がっている。
アリペイは中国最大の第三者決済サービスであり、現在はアリババグループの関連会社「螞蟻金服」(アント・フィナンシャル)が運営している。
ドイツの連邦憲法擁護庁(BfV)は今年7月、2019年の年次報告書を発表し、「ドイツ内でWeChat Pay(ウィーチャットペイ)やアリペイを使用すると、ユーザーデータが中国政府によって入手される可能性がある」ことを初めて警告した。
(大紀元日本ウェブ編集部)
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