長江の中流にある湖北省宜昌市では6月27日、豪雨と洪水に見舞われた後、6月30日、長江の下流に位置する安徽省淮南市や江蘇省南京市などで激しい雨に見舞われ、各地で洪水が発生した。中国中央気象局は6月に入ってから、南部で大雨注意報を29日間連続発令した。26の省で1374万人の市民が被災した。
中国メディアの報道によると、安徽省合肥市の水害防止本部は6月28日、同市内の長江水系の淡水湖、巣湖(そうこ)で水位の上昇を観測し、警戒水位を0.07メートル超えたと発表した。当局は30日前後、水位が引き続き上昇すると警戒した。
インターネット上に投稿された映像では、安徽省淮南市の鉄道の駅、淮南駅構内に水が流れ込んだ。長江の沿岸都市である同省の蕪湖市では、長江は氾濫する一歩手前の状態だ。
また、6月28日午前0時から8時まで、江蘇省南京市の浦口区、溧水区、高淳区などでは非常に激しい雨に見舞われた。同日午前8時頃、南京市内の55の小型ダムで水があふれた。
ネットユーザーがSNS上に投稿した動画では、28日に南京市内の道路が冠水し、自動車が水に浸かった様子が確認できる。
いっぽう、南部の浙江省衢州市(くしゅうし)の一部では6月30日に猛烈な雨が降った。市気象台は同日午前9時15分に大雨特別警報を発令した。この影響で、市内柯城区で水害が発生し、同市常山県は住民60人を避難させた。
6月30日付の中国紙・毎日経済新聞によれば、中央気象台が同日午前、大雨注意報を発表した。気象当局は6月2日以降、同注意報を毎日出していたため、同紙は「近年、非常にまれなことだ」とした。
中央気象台は、30日午後2時から7月1日午後2時までに、四川省、雲南省、貴州省、湖南省、江西省、福建省、浙江省など各地が、大雨、または非常に激しい雨に見舞われると警告した。
国営中央テレビ(CCTV)は6月26日、豪雨の影響で国内26の省・市が洪水に見舞われ、1374万人の市民が被災したと報道した。81人が死亡、または行方不明となった。
(翻訳編集・張哲)