米当局、偽KN95マスク製造の中国企業を提訴 14万枚輸入

2020/06/18
更新: 2020/06/18

米司法省は6月17日、14万枚以上のニセKN95マスクを製造し米国に輸出した中国企業を連邦食品医薬品化粧品法違反で提訴した。この中国企社は、マスクのろ過効率などが基準を満たしていると虚偽の申告をした。

深センを拠点とする克労德科技集団(Crawford Technology Group)は、自社のKN95マスクは95%のろ過効率があるとしている。同社は、マスクが「細菌」「ほこり」「ひどいスモッグ」から保護できるとしているが、「これらの説明は虚偽であり、誤解を招く」と司法省は指摘した。調査によると、マスクの平均ろ過効率は22.33%と、要求を大きく下回っているという。

KN95は、中国が国家規格として定めた防じんマスク規格。評価対象は中国メーカーの製品となる。中共ウイルス(新型コロナウイルス)の流行により、米国疾病予防管理センター(CDC)と米国労働安全衛生研究所(NIOSH)が認定する医療用高機能マスクN95が不足した。そのため、米など各国の医療機関は中国のKN95マスクを緊急使用している。

ニュージャージー州の連邦検察官クレイグ・カルペニート(Craig Carpenito)氏は、「司法省は、これ以上医療スタッフを危険にさらさないために、危険な個人用保護具を販売する不道徳な企業を取り締まる」と述べた。

米国土安全保障調査局(HSI)のニューヨーク事務所を担当する特別捜査官ジェイソン・モリーナ(Jason Molina)氏は、「この世界的な流行病によって世界中で多くの命が奪われ、数え切れないほどの苦しみをもたらした。それだけでなく、金銭的利益のためにこの悲劇を悪用する企業により、さらに数百万人もの命が危険にさらされる」と述べた。

司法省は6月上旬、中共ウイルスの流行時、 粗悪なN95マスク50万枚近くを米国に輸出したとして、中国の金年包装印刷有限公司を提訴した。

(翻訳編集・佐渡道世)