カナダの5人に4人が中国を好ましくないと考えており、多くの人が中国政府による中共ウイルス(新型コロナウイルス)の報告は「透明性や正直さに欠く」と不信感を抱いていることが、最新の調査で分かった。非営利の世論調査組織アンガス・リード研究所が5月13日、報告した。
カナダでは中国に対する感情が2017年から悪化している。カナダ当局と米国当局が協力して、イラン制裁違反を犯した華為技術(ファーウェイ、HUAWEI)副社長で財務最高責任者の孟晩舟容疑者を逮捕した後、中国政府が報復的に元外交官とジャーナリストのカナダ人2人を恣意的に逮捕・拘留したためだ。その後、対中感情は急激に低下した。
カナダのメディアによれば、今回のコロナ危機で、中国共産党は流行初期の昨年末、ウイルス流行の深刻さを隠し、世界保健機関(WHO)に対しても各国にその危険性を過小報告するよう圧力をかけたと報じられている。
中国に対する嫌悪感や不信感は超党派で共通しており、保守党、自由党、民主党の有権者は皆、圧倒的に中国に否定的な見方を示した。
カナダ人の4人に3人は、カナダは経済的なチャンスよりも人権と法の支配を優先すべきだと答えている。
カナダ人が中国への警戒心を強めているのと相反して、欧州地域の信頼が高まっている。カナダ人の大多数は、カナダの主要貿易相手国の間でより緊密な貿易関係を発展させるために、欧州連合(EU)を第一候補とみなしている。
(翻訳編集・佐渡道世)