中国国内では、5月5日に「異常な揺れ」が発生した広東省にある虎門大橋が関心を集めている。SNS上ではこのほど、橋のハンガーロープが切れたことが、揺れが生じた原因の一つだとの情報が流れた。
中国版ツイッターの微博では5月10日、珠江を跨ぐ大型つり橋、虎門大橋の「上流側にある38番のハンガーロープが切れた。橋桁の内側にあるアンカーヘッドのところで、ハンガーロープが中から錆びて腐食していた」との投稿があった。この書き込みによると、主ケーブルなどにも腐食が見つかった。
同日、中国メディア「中国交通報」の元記者も微博に同様の投稿をした。
一部のネットユーザーは「ハンガーロープ1本くらいが切れたことで、揺れるのか?」と疑問視し、「揺れで切れたのだろう」と指摘した。
一方、ネットユーザーの多くは、「点検が年1回実施されると聞いている。なぜこれほど多くの問題が起きたのか?」「ハンガーケーブルがこんなに腐食したのだから、揺れないはずがない」と当局のメンテナンス管理に問題があると非難した。
5月5日午後、虎門大橋は波を打つように上下に大きく揺れた。この直後、橋は全面、通行止めとなった。当日夜、当局が立ち上げた専門家チームは、「橋の欄干沿いに置かれたブロックが橋桁の空力形状を変えたことで、特定の風が吹く環境条件の下で、橋桁に渦励振が発生した」ことが揺れの原因だとの見解を示した。
中国紙「新京報」5月6日付によると、ブロックが撤去された6日の午前も、虎門大橋で揺れが確認された。また、「漯河晩報」5月9日付は、5月7日午後11時ごろ、監視カメラの映像から橋桁にわずかな揺れがみられたと報じた。
虎門大橋は1997年に開通し、全長は15.6キロにおよぶ。広東省の工業都市、広州市と東莞市を結び、また周辺の珠海市や深セン市などに通じる重要な交通基盤だ。
(翻訳編集・張哲)
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