甘粛省慶陽市鎮原県の図書館は最近、所蔵している「違法」な出版物、宗教出版物、主観性の強い図書を処分すると発表した。通知後、二人の職員が路上で、対象の書籍を破り燃やす場面を政府部門が撮影し、ウェブサイトに掲載した。
図書館が10月23日に発表した文書によると、この指示は中国教育部が出したもので、小中学校の図書館が対象となっている。共産党のイデオロギーにそぐわない表現を消去し、言論統制を強化しているとみられる。
10月末、中国教育部の基礎教育庁は、全国の小学校と中学校の図書室で、「違法書籍」を片付けることを要求する通知を出した。鎮原県の図書館は2018年、書庫量の評価で国家第一級図書館に指定された。鎮原県政府は、図書館は社会情報の交流と共有の施設であり、核心価値の育成に領導すると説明している。
インターネットでシェアされた、職員が書籍を燃やす写真について、半世紀前、膨大な量の歴史書物が中国共産党により燃やされた出来事を連想するとの書き込みが相次いだ。中国の著名な作家・章含之氏は「学校など全国的に焚書(ふんしょ)するつもりなのだろうか。書籍の記録は中国文化の命脈だ。誰がその基準を決めたというのか」
(翻訳編集・佐渡道世)
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