著名な科学者や言語学者を含む世界3700人以上の研究者が11月26日、「香港警察の暴力に反対する声明」 を発表した。識者たちは声明のなかで、学問の自由の強力な保護や、司法に基づいて警察の暴力行為に対して独立調査を行うよう求めた。
署名に参加したのは、2012年、テオドール・アドルノ賞を受賞し、道徳哲学に影響を与えたジュディス・バトラー(Judith Butler)教授、多数の賞を受賞した認知科学者で言語学者のスティーブン・ピンカー(Steven Pinker)ハーバード大学教授、「現代言語学の父」 として広く知られるノーム・チョムスキー教授、著名な政治学者、哲学者、精神分析医であるスラヴォイ・ジジェク(Slavoj Zizek)博士など。
請願書は、香港警察が、大学キャンパスで、学生に対しての報復的な暴力行為を働いたことを批判した。特に11月11日と12日に香港中文大学、香港城市大学、香港理工大学、香港大学で催涙弾を大量使用し、暴力的に抗議者を鎮圧したことを挙げた。
また、すべての警察による市民への暴力行為にも抗議した。最近の事例では、西湾河で丸腰の市民に実弾発砲をした事件、葵芳では交通警察がモーターバイクで抗議者の列に突っ込んだ事件などを取り上げた。
さらに、香港警察によるヘイトスピーチの継続的な使用を指摘した。請願書では特に、抗議者と民主主義の支持者を一貫して「ゴキブリ」と呼んだことを非難している。これは、すべての香港コミュニティの間で憎悪を促すことに繋がる。
研究者たちは、香港の大学の責任者は、警察が「キャンパスに許可なく立ち入ることを禁止」として、「学生と学者の集会の自由、言論の自由、学問の自由」を保護し、すべての学生が自らの意見を表明できる場所を保証するよう求めた。
2019年6月以降、香港の抗議行動に対する武力行使について、公正な裁判による独立した調査を設立することを香港政府に要請する。
最後に、研究者たちは「学問の自由、言論の自由、報道の自由、集会と結社の自由、学生の安全を確保する責任は、すべての人に共通する理由だと信じている」とした。
(翻訳編集・佐渡道世)
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