中国の検索エンジン大手、百度(バイドゥ)の創業者である李彦宏(ロビン・リー)氏はこのほど、傘下クラウドストレージ・サービス、百度雲コンピューティング技術有限公司(以下は百度雲)の執行取締役を退任したことが分かった。中国当局が民営企業の国有化を進め、大企業の創業者が次々と要職を退任したなか、李氏の動きに注目が集まった。
中国企業情報サイト「天眼査」によると、9月29日、百度雲の人事異動があった。李彦宏氏が同社の執行取締役を退任したほか、劉輝氏は社長を退いた。崔珊珊氏が社長と執行取締役に就任した。
崔氏は、2000年、李氏とともに百度を創業した7人の技術者の中の唯一の女性。2010年に一時離職したが、17年に復帰した。現在百度の副総裁を務める。
中国メディアによると、百度は今回の人事異動について「通常の企業の行動であり、経営陣の変更とは関係していない」と示した。国内メディアは、李氏らの退任は、今年3月に同社が打ち出した「管理層の若返り」計画と「上層幹部の引退計画」に関わるとの見方を示した。計画は今後、30代や20代の社員を経営陣に抜てきすることを目指す。
この半年で、向海龍・上級副総裁や王路・副総裁など6人の上層幹部が退任した。
中国電子商取引大手、アリババ集団の創業者である馬雲氏が9月10日、同社会長を退いて以降、中国IT最大手の騰訊控股(テンセント・ホールディングス)創業者の馬化騰氏と、パソコン最大手の聯想集団(レノボ・グループ)創業者の柳伝志氏も、傘下企業の法定代表などを退任したと報じられた。
(翻訳編集・張哲)
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