中国、元副市長を一時拘束、法輪功資料の配布で

2019/02/15
更新: 2019/02/15

中国河南省鞏義市の王香典・元副市長(68)はこのほど、中国当局に弾圧されている伝統気功、法輪功の資料を街で市民に配布したため、市警察当局に2回連行された。

法輪功情報サイト「明慧網」によると、女性法輪功学習者の王さんは、過去30年間市政に携わり、鞏義市副市長のほか、市人民代表大会(市議会に相当)常務委員会副主任も務めた。

1999年、中国当局による法輪功への弾圧が始まり、市当局は王さんに対して、法輪功を止めるよう圧力を掛けた。

王さんは最近、中国当局の情報封鎖で法輪功の迫害実態を知らない市民に対して、街で説明活動をしていた。「法輪功の学習者は、真・善・忍に基づいてより良い人間になることを目指している。法輪功は世界100カ国で広がっている」と王さんは紹介した。

市人民代表大会で約20年間勤務し、中国の法律を熟知する王さんは「中国には現在、法輪功が違法だと示す法律は全く存在していない。憲法は、言論の自由と信仰の自由という国民が持つ基本権利を規定している」として法輪功を続けてきた。

しかし、中国当局による法輪功への誹謗(ひぼう)中傷を信じた市民が、市警察当局に王さんを通報した。このため、王さんは2回拘束された。それぞれ6時間、3時間拘禁された後、解放された。

法輪功は1992年、李洪志氏によって公に伝え出された。過去27年間、中国国内の政府機関、司法機関、軍などの高官を含む多くのエリートが法輪功の学習者になった。

1998年、全国人民代表大会(全人代、国会相当)常務委員会委員長だった喬石氏は、国内専門家チームを率い、数万人の法輪功学習者に対して調査を行った。調査報告書では法輪功が社会と市民にとって「百利あって一害なし」と結論付けていた。

また、中国のスポーツ行政機関、国家体育総局会は当時、「法輪功は社会の安定と道徳の向上に多大な貢献をした」と評価していた。中国政府系メディアはその当時、約1億の中国人が法輪功を修煉していると報じた。

(翻訳編集・張哲)