「毒粉ミルクに偽ワクチン、破格の医療費に生活苦、毒空気に毒食品、病気を罹っても治療できず、毒制度に毒政権、中共政権を転覆し明るい未来を迎えよう」これは中国四川省成都市にある小児病院のトイレ扉に書かれた反共産党政権スローガンだ。
米ボイス・オブ・アメリカ(VOA)は24日、中国北京、南京、杭州、上海などの小児科医院で同様の落書きが見つかっていると報じた。落書きは中国の民生(国民の生活)と関連する内容が多く、市民に「共産党政権を倒そう」と呼び掛けている。
VOAは、落書きの筆跡から「これを書いた人は若者」と推測した。
一部の落書きには、「トイレ革命の呼び掛けに積極的に応じよう」とも書かれた。
トイレ革命は、2015年習近平国家主席が提唱した運動だ。目的は、観光地の不衛生な公衆トイレを改善するためだった。VOAによると、今年2月まで中国当局は、210億元(約3500億円)を投じて、都市部と農村部の6万8000箇所トイレをリフォームした。
このトイレ革命は今、中国市民には反体制運動の代名詞となった。
ツイッターアカウント「厠所(トイレ)革命同盟」によると、同運動は中国国内市民によって立ち上げられた。現在メンバーは15人、国内各地にいるという。メンバーらは最初ショッピングモール、列車駅などで活動していた。22日、中国で検査不合格のワクチンを乳幼児に接種した問題が報じられた後、病院での「トイレ革命」に注力している。
「厠所革命同盟」は、「トイレの扉はほとんど木材が使われている。そのため油性マジックで書くと簡単には取れない」として、多くの市民が運動に参加するよう呼び掛けている。
在米中国人学者の呉祚来氏はVOAに対して、「トイレ革命は比較的に安全で、広げるべきだ」と述べた。
呉氏は現在、中国国内に多くの社会問題や重大事件が起きており、「共産党政権に対する国民の怒りがピークに達している」と指摘した。またこの運動によって、共産党政権を軽蔑して嫌う市民がさらに増えるとの見解を示した。
(翻訳編集・張哲)
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