中国の上場不動産企業63社、17年の債務規模51兆円超

2018/04/13
更新: 2018/04/13

中国上場不動産企業債務が拡大している。金融・経済情報サービス「Wind資訊」によると、10日までに公表された不動産各社の2017年決算報告をまとめたところ、上場63社の総負債額は前年比34%増で、3兆元(約51兆円)を上回った。中国メディア・証券日報が11日報じた。

同報道によると、17年63社の平均負債比率は78.6%だ。16年は76.7%だった。うち18社の負債比率は危険水準の80%を超えたという。負債比率70~80%の企業数は16社。負債比率60~70%は9社。

また、63社のうち35社の債務規模が100億元(約1700億円)を超え、全体の56%を占めた。

債務規模が300億元(約5100億円)を上回った会社の数は19社。債務規模1500億元(約2兆5500億円)以上は4社。なかでも、住宅デベロッパー最大手の万科の債務規模は約9787億元(約16兆6379億円)だ。

債務拡大の主因は、土地価格の高騰と、当局の不動産価格の抑制政策だという。多くの不動産企業が16年に、土地使用権の獲得に莫大な資金を投じた。それと同時に大規模な社債を発行した。16年上半期、中国の住宅価格は高騰していたが、同年9月から当局が不動産抑制を強化したため、住宅販売が落ち込み、資金調達コストも上昇した。

同報道によると17年の末以降、当局のデレバレッジ(債務削減)方針で、資金調達難に陥った不動産各社は今、海外向けの社債発行を強化している。また、一部の中小不動産企業は、民間金融で短期融資を受けている。

(翻訳編集・張哲)