中国戦闘機10機ほどが韓国ADIZに進入 THAAD配備との関連は「分析中」=韓国政府

2017/01/14
更新: 2017/01/14

韓国国防部の発表によると、9日午前10時頃、中国軍用機約10機が済州島(チェジュ島)南側の離於島(イオド)に接近し、韓国の防空識別圏(ADIZ)に進入した。中国軍の行為がTHAAD(サード・高高度防衛ミサイル)配備に対する威嚇行為ではないかという記者団の質問に、ムン・サンギュン報道官は「当局は(中国の)意図を分析中だ」と回答した。

防空識別圏に進入した中国機は10機程度とみられ、戦闘機と偵察機のみならず爆撃機も含まれている。2~3機を一組にして順次ADIZを通り対馬海峡を抜けて飛行した。

韓国軍はF-15KとKF-16など10機の戦闘機をスクランブル発進させて警告を発し、中国機が防空識別圏を通過するまで監視・追跡した。韓国軍が軍用直通電話を通じて軍用機の種類、飛行目的と任務を聞くと、中国側は「(これは)訓練だ」と答えた。中国軍用機が飛行したのは中国防空識別圏と日本防空識別圏が重なる区域だった。

防空識別圏とは、領空防衛のために国が設定した一定の空域を意味する。外国航空機が防空識別圏内に進入する時には24時間前に該当国家に伝えなければならない。

ムン報道官は「防空識別圏は他国の航空機が我が国の領空に無断に侵入することがないよう、未識別航空機を追跡・監視するための空域で、領空の概念とは異なる」とし、「侵犯」ではなく「進入」だと強調した。

中国軍用機が韓国の防空識別圏を侵犯した事例は今回が初めてではない。韓国軍合同参謀本部は中国機が去年2月と8月に2回侵犯した事実を発表したが、関係者によると非公式的には年数十回に及び、今回が特別でないという。

(翻訳編集・齊潤)