杭州G20サミット終了後、安倍晋三首相の宿泊したホテルの部屋を片づけた清掃係は、1枚のメモ書きを見つけた。そのメモを撮影した画像が中国のネットに出回り、話題となっている。ユーザからは「日本人の礼儀に感動」「修養のある民族」などの声が上がった。
メモには、「感謝」の大きな文字、その左には「平成廿八年九月五日 内閣総理大臣 安倍晋三」と記されていた。G20終了後、ミニブログ微博で20万人のフォロワーを持つアジア通信社長の徐静波さんの微博からが公開した。知人から送付されたものだという。
徐さんによると、このメモは、日本代表団とインド代表団が宿泊した高級ホテルのシェラトン杭州湿地公園リゾートで清掃員として働く中年女性が、安倍首相が宿泊した部屋で見つけたもの。
徐静波さんは安倍首相の筆跡であることを示すため、過去に首相が書いた色紙の言葉を映した画像を並べ、「私は本物だと思う」との説明をつけた。
ホテル側「仕事認められ嬉しい」ネットユーザは皮肉を言うものの礼儀に敬服
シェラトンホテル側によると、ホテル側に向けられたとみられる首相からのメッセージは、6日に清掃係が発見した。清掃員は、すぐさま支配人に届けたという。「仕事が認められて、嬉しく思っています」とホテルはメディアの取材に回答している。
ネットユーザは、「字がきれい」「細かすぎる」など皮肉や冗談で日本に対する闘争心を見せるものの、礼儀正しさには敬服している様子。「日本人は真面目な民族。小さなお菓子でも見られるように精巧で緻密」「(中国人とは)素質が違う、認めないといけない」。
一方、日本の伝統文化が中国から伝来したものであるにも関わらず、今日の中国には道義や礼儀が失われていることに失望するコメントもある。「礼儀の民族とは、いったい誰のことだったのだろう」。
(翻訳編集・佐渡 道世)
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