7月1日、中国共産党の設立から95年がたつ。この節目に、北京在住の高齢女性は「中国共産党は設立以来、正式な政党として登録されたことはなく、違法組織のままだ」と、習近平氏にあてた公開状で指摘した。
「中国共産党は違法組織」高齢の北京市民が指摘
80歳以上の高齢女性、王秀英さんは、強制立ち退きに遭ったとして非遇を訴える北京の陳情者。公開状によると、王さんが最近、政府管理の情報公開サービスを通じて政府に質問したところ、「共産党は国家民政部(総務省に相当)で正式な政党として登録してなかった。しかも組織に割り振られる番号すらない」ことを、回答から知ったという。
共産党は設立当初からソ連共産党の支持と指令を受け、国家主権の転覆をねらう違法組織だったため、中華民国時代、合法的な政党として登録されなかった。1949年に、蒋介石が率いた国民党から政権を奪取してからも、この合法性の問題を解決できていないことになる。
中国の憲法第五条第五項では「いかなる組織または個人も、この憲法及び法律に優越した特権を持つことはできない」と規定している。国務院(内閣に相当)の規則では、すべての社会団体は国家民政部で登録を受けなければならないと定めている。
閣僚も、その矛盾点をおおやけにしている。共産党民政部部長(大臣)は2012年5月7日の講話で、「すべての政党と団体は登録をしなければならない」とした。
北京の陳情者・王さんは「共産党が登録していないことについて、誰でも民政部部長の職務怠慢・責任を問うことができる。法律が付与した職責を果たしていないから」「党員から徴収した金銭だけでは運営できるはずがない。きっと国家財政からも収入を得ているはず。非合法政党が国家から金を受け取っているとなると、とんでもない不法行為ではないか」とするどく指摘した。
中国知識者も違法性を公言
中国の知識者も、共産党が違法組織であると公言している。2013年にオランダへ亡命した、中国民主党の責任者・張英氏は「共産党は未登録の違法組織だ。北洋軍閥政府時代(1912年~1928年)でも合法な政党はみな登録していた。共産党は暴力的な革命を図る集団で、登録できるはずがない。しかし、共産党に反対することは誰にも許されていない」と話している。
中国の有名な憲法学者で北京大学教授でもある賀衛方氏も、専制政治の共産党政権の合法性を疑っている。賀氏は中国国外メディアの取材に対し、共産党の統治は「政党と国家、そして社会的組織と政府との区別を著しく乱すもの」と述べた。
大紀元は2004年、中国共産党の成り立ちや暴力的な性質について論じた社説『共産党に関する九つの論評』(九評)を発表。国内外の中国人へ、共産党組織からの「脱党」ブームを起こした。共産党と共産主義青年団(共青団)、少年先鋒隊(少先隊)の3つの組織から離脱した中国人は、2011年8月に1億人、2015年4月に2億人を超えた。
(翻訳編集・文亮)
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