北京在住の中国軍の元高官、辛子陵氏(81歳)はこのほど在米の中国向け短波放送ラジオ局「希望の声」に対し、「習近平陣営が江沢民・元国家主席と曽慶紅・元国家副主席の息子らの汚職問題を調査し、いよいよ大詰めを迎えている」という内部情報を提供、それにより習・江両陣営の政治的戦いは「決戦前夜に差し掛かっている」との見方を示した。
両氏の息子は国営企業の巨額な利益を横取りする汚職高官子弟の代表格と指摘する辛氏は「習氏は、息子らを取り締まってから、父親たちにメスを入れるではないか」とみており、江沢民派との戦いにおいて習近平陣営は「慎重に慎重を重ねている」と述べた。
共産党の歴史研究学者としても有名な辛氏は5月はじめにも、「党指導部の主要人事を決める党最重要会議、第19回党大会(2017年末開催予定)までに、習近平陣営は再起のチャンスを狙っている江派勢力を一掃するほかない」との見方を示した。
江沢民一族の軟禁情報は以前からでている。今年4月に江沢民父子の行動の自由が制限されているという「信頼に足る内部情報」を大紀元に寄せた上海市在住の人権派弁護士鄭恩寵氏は最近、「これほどの重大発言を出したのに、以前のように身柄を拘束されていないことからも、江沢民氏の影響力がなくなっているのが読み取れる」と述べた。
江派の大本山である上海市の政府主要人事にも大きな変化がある。主要幹部5人のうち、トップである韓正・市党委書記、楊雄・市長のみが江沢民氏の側近で、習近平体制発足後に就任したほかの3人、応勇・市党委副書記、候凱・紀委書記、徐澤洲・組織部長はみな習陣営のメンバーである。
(翻訳編集・叶子)
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