マスターカード・ワールドワイド社が発表した「2015年アジア太平洋渡航先ランキング」でタイの首都バンコクが1位に選ばれた。日本の東京と大阪、北海道、千葉もトップ20に入り、この4都市は昨年度比5割増しとなった。
米ニュース専門放送局CNBCの報道によると、バンコクは観光客数や滞在時間、消費額など総合的に見て2位以下を大きく引き離した。2015年の観光客数は前の年に比べ、28.6%増加して2190万人に上った。2位のシンガポールと3位の東京の観光客数はバンコクの約半分の1180万人。
バンコクでは、去年8月観光地の爆破事件で死傷者140人以上出ているが、観光客は依然として増加している。また、タイのリゾート地として知られる南部プーケット島は5位に入り、特別区パタヤの観光客数は8位。いずれも去年より10%以上増加した。
日本では3位に東京がつけたほか、10位に大阪、14位に北海道、17位に千葉など、トップ20に4都市がランクイン。この4都市は前年より5割増と、訪日ビジネスの大きな成長を見せた。
消費額もタイが1位
外国人観光客の総消費額もバンコクがトップで152億ドル。2位は韓国ソウルで144億ドル。3位はシンガポールで141億ドル。東京は119億ドルで4位につけた。
中国の上海と北京はそれぞれ12位、18位だが、観光客一日の平均消費額は上海が269ドル、北京が262ドルと、1位と2位を誇っている。
GDPから各国の旅行収入を見比べると2014年以降、アジア地区の旅行産業の収入はヨーロッパを超えており、2020年には観光客が5億人に達するとみられている。
マスターカード・ワールドワイド社によると、千葉や東京、大阪、北海道、タイ・バンコク、プーケットなどを見て、最も多いのは中国からの観光客。日本政府によると、去年9、10月の中国人観光客は、前の年同期に比べ約2倍になった。
訪日外国人旅行者は2015年に1974万人と3年連続過去最高を更新。政府目標だった2020年東京オリンピックまでに「2000万人」は通過点とされ、新たな目標について菅義偉官房長官は1月19日の予算委員会で「3000万人超え」を口にした。2015年アジア太平洋地域の旅行業から得られた経済効果は2兆2700億米ドルと試算され、世界最大の観光市場となった。
(翻訳編集・山本アキ)
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