欧州復興開発銀行(EBRD)は14日、中国の加盟を承認したと発表した。
スマ・チャクラバルティ総裁は声明で「中国の加盟により、持続可能な投資機会がさらに広がる」と歓迎した。中国メディアは「中国はEBRDを通じて、欧州、アフリカ、中東地区への投資を拡大していく」と報じた。EBRDは、中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)と提携融資を行うなど協力の姿勢を示した。
冷戦終結後の1991年、旧ソ連や中東欧諸国における民主主義や市場経済への移行を支援する目的で設立されたEBRDは現在、支援対象をアジアやアフリカに拡大している。中国を加えて、日米を含む65カ国と2つの国際機関(欧州委員会および欧州投資銀行)が加盟。最大の出資国は米国(出資比率10%)、それに次ぐ日本やフランス、ドイツ、イタリア、イギリスはそれぞれ同8.5%で、中国の出資比率は0.1%であることから、政策決定への影響力は限定的とされる。
EBRDの規定第1条は「多党民主、法治、人権及び市場経済を重視」と定めていることから、ミロー前総裁は在任中、中国の加盟に難色を示していた。
(翻訳編集・叶子)
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