来年1月16日に投開票の台湾第14回総統・副総統選挙はいよいよ本番を迎え、立候補の届出が11月27日締め切られた。与党・国民党の朱立倫主席(54)、最大野党・民進党の蔡英文主席(59)、野党・親民党の宋楚瑜主席(73)の3人がいずれも男女ペアで三つ巴の戦いに挑む。
国民党は弁護士の王如玄氏(54)、民進党は中央研究院の陳建仁・前副院長(64)を、親民党は立法委員(国会議員にあたる)の徐欣瑩氏(43)をそれぞれ副総統候補に擁立、6人全員が博士号取得の超エリート陣だ。
現時点までの世論調査では、2012年の前回の選挙で馬英九氏に敗れた、穏健独立派の民進党・蔡英文氏の支持率が他の政党候補者を大きくリードしている。民進党への政権交代と、台湾初の女性総統誕生の可能性が高まっている。
立候補者のテレビ政見発表会は計4回行われ、12月に2回、来年1月に2回の予定である。
中央選挙委員会は、候補者に義務付けられる財産申告の内容を公表した。朱立倫氏は土地・不動産計17カ所のほか、預貯金、有価証券などの総額は1兆4295万台湾ドルで資産がもっとも多い。蔡英文氏は土地・不動産計6カ所のほか、住宅ローンを差し引いた現金資産は4664万台湾ドル。宋楚瑜氏は預貯金1623万台湾ドルのみで、3人のうち「もっとも庶民的な政治家」である(1台湾ドルは約3.75円)。
驚くべきことに、選挙供託金は1500万台湾ドル(約5600万円)で、立候補のハードルは他国よりもはるかに高い。朱立倫氏は選挙活動のため、兼任する新北市の市長を3カ月間休職するとも報道された。
(翻訳編集・叶子)