中国大手証券会社「国信証券」の陳鴻橋・総裁(49)は23日自宅で自殺した。今年6月から起きた上海株大幅急落で同社は過度な空売りを行ったとして、陳氏は当局の調査を受けたという。同株価急落の背景には習近平陣営と江沢民派の政治闘争が絡んでいるという見方がある。
一部の海外メディアが内部情報として伝えたところによると、6月から7月にかけての上海株式市場の株価大幅下落について、習近平側は、江沢民派が仕掛けた「経済政変」と断定し、その間のインサイダー取引や空売りを調べている。
調査対象の1人、中国証券監督管理委員会の張育軍・主席補佐は陳氏と親密関係にあり、陳氏が率いる国信証券は上海株急落の際に株価指数先物と呼ばれる金融商品の過度な空売りを行ったとして、同社上層部は当局の事情聴取を受けており、陳氏は出国を禁止されていると報じられた。
23日当日、同社の公告は陳氏の死亡を発表し、「現在会社の経営管理活動は通常通りに進められている。発表すべきで隠している事項はない」と声明した。中国メディアの報道によると、陳氏の遺書は「妻子を困らせないでください」の、5文字のみだった。
一部の報道によると、金融危機を起こすことで習氏の失脚を狙ったとされる今回の「経済政変」を調べるため、当局は7月から証券業界上層部20人以上を拘束し、100人以上は調査の対象とされ出国禁止令が出ている。前出の張育軍氏のほか、大手証券会社「中信証券」の程博明・総経理(社長)らも含まれている。
(翻訳編集・叶子)
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