元受刑者の米教授、「悪夢の実体験」と中国拘置所の実態語る 

2015/05/28
更新: 2015/05/28

【大紀元日本5月28日】国際人権団体「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」が今月13日発表した中国の拘置所での拷問虐待の実態に関する全147ページの報告書は、元被拘禁者や、弁護士、警察関係者など48人への聞き取り調査を採用した。その中で唯一実名が公開された米国人元受刑者、社会学教授スチュアート・フォスター氏(50)がニューヨーク・タイムズ紙の取材に応じ、「悪夢のような実体験」を明かした。

「中国の看守所は神秘的な世界でした。その環境は非常に汚く、飢餓、暴力、強制労働が日課である。このような世界が実在しているなんて、いまだに信じられない」と同氏は言う。

彼を含む30数人はベッドのないコンクリートの監房の一室に収容され、各監房には看守から監房管理を任された「親分」がおり、被拘禁者でありながら、日常的に気の向くままに他の人に暴力を振るう。

独房に入れられた人や、地上に固定された足かせをはめられた人もおり、数日間食事やトイレ使用が禁止されるという。「時にはその悲惨な叫びが聞こえてくる」

毎日、睡眠時間以外に長時間の無賃労働が続いた。少しでも手が遅いと、監房親分から殴る蹴るの暴力が浴びせられ、時には金属ワイヤで叩かれる。「我々が作った輸出用のクリスマス飾が、米国の町中で光っている」

一部の被拘禁者は「収容された理由を知らない」と無実を主張していたという。

同氏は2013年広東外語外貿大学の米国人同僚の金を盗んだとして、窃盗罪で8カ月の実刑を受け、広州市白雲区看守所に収監された。

同人権団体は、公判前拘禁期間における警察の拷問・虐待が深刻な状態であることは明らかだ、としている。

(翻訳編集・叶子)