【大紀元日本5月11日】中国東北部の黒竜江省・双鴨山市近郊の村で7日、農地の収用に反対する村民の男が村幹部ら4人を殺害する事件が起きた。大紀元米国本部が現地村民を電話取材した。
犯人は40代で、事件現場は村役場の事務所。刺殺されたのは村共産党委員会のトップ、会計担当者とその息子、農地の収用業務に関わる一般村民の4人。
村民の話によると、村は200世帯余りで総人口は約1200人。三面が山に囲まれているため一人当たりの農地面積は非常に少ない。そのため、村民たちはかなり以前から、山間部の荒れ地を開墾して耕作してきた。村役場もそれを黙認していた。このようにしてできた農地は違法でいわゆる「ブラック農地」にあたる。
ここにきて、村側はブラック農地を全部補償金なしで没収すると通達した。開墾した農地がおよそ60ムー(1ムー約202坪)もある犯人は強く反発し、今回の殺人事件を起こしたという。
中国国内の法律問題専門家は、「村はブラック農地を回収する権利はあるが、開墾を阻止しなかった管理責任もあり、開墾した人に一定の補償金を支払うのが筋だった」と分析している。
(記者・謝東延、翻訳編集・叶子)
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