【大紀元日本2月9日】大手時計メーカーシチズンの中国生産拠点である西鉄城精密(広州)有限公司が5日、突如解散を発表し、全従業員との労働契約を解除すると通知した。突然の解雇に従業員から戸惑いの声が上がっている。中国各メディアが報じた。
同社は先月、広州市対外貿易経済合作局に会社解散の届け出を提出し、許可を得た。会社側は5日14時30分に操業を停止し、6日に全従業員との契約を解除したと発表した。
従業員に事前告知しなかったのは「従業員のモチベーションが下がり、生産活動に影響しかねない」としている。
同社には1000人あまりの従業員が勤務しており、「午前中は、まだ仕事をしていたのに、午後になって失業した」と旧正月に帰郷の準備に追われていた従業員たちは戸惑いを隠せない様子だ。従業員には1カ月分の賃金と、勤続年数に応じた補償金が支払われるという。
人件費と経営コストの上昇、日中関係の悪化で中国から撤退する日系企業が増えている。中国日本商会が発表した「中国経済と日本企業2014年白書」で、「中期的に有望な事業の展開先」として中国の名前を挙げた企業は、13年の62.1%から37.5%まで下がった。1992年の調査開始以来、初めて1位の座から転落し、インドネシアやインドなどに次ぐ4位まで後退した。
(翻訳編集・江音)