【大紀元日本12月30日】中国企業とミャンマー軍当局が共同開発する銅鉱山に反対する住民が12月下旬から抗議活動を続けている。米国の海外向け放送ボイス・オブ・アメリカ(VOA)によると、22日、警官の発砲で50代の女性1人が死亡、およそ40人が負傷した。
銅鉱山をめぐっては、2年前から「土地を提供した住民への補償が不十分、環境を汚染している」などの理由で住民が反対運動を始めた。2012年11月、警察当局が銅鉱山付近の抗議者の臨時キャンプを襲撃し、100人余りの負傷者が出た。
今回、銅鉱山の規模拡大で家屋の移転を要求された住民が再び抗議活動を再開した。
中国側の企業、万宝鉱業有限公司ミャンマー支社は今回の発砲事件の翌日、「政治団体が裏で糸を引いている」と抗議活動を非難し、「女性の死はまったくの無駄だ」としている。
こうした中、27日、およそ500人の市民がマンダレー市の中国領事館付近に集まり銅鉱山の閉鎖を要求した。発砲事件以来、最大規模だという。
ミャンマー政府の最大野党「全国民主聯盟」の幹事長は、警察当局の対応に不備があったと指摘、警察に法律の遵守を求めた。
米国務省はVOAの取材に対し、事件への関心を示し、ミャンマー政府に対し「迅速かつ透明な調査」を行うよう促した。
中国外交部の華春瑩・報道官は発砲事件の翌日、「ことの早期解決を望んでいる」と発言した。
(翻訳編集・叶子)