【大紀元日本5月9日】中国山西省の警察署長が違法な金銭授受のため、7つの偽名で作成した8つの身分証明書を使用していたことが明らかになった。署長は解雇処分されている。中国メディア京華ネットなどが報じた。
報道によると、同省長治警察署の樊紅偉(はん・こうい)署長は、自身の部下に命じて、実在する人物の戸籍上の個人情報を使用して身分証明書を偽造していた。
事件の発覚は内部告発とも見られている。ある日、インターネットコミュニティで「長治の警官」と自称するユーザーが、7つの同所長の偽造身分証明書に関する話を暴露した。ユーザーは山西省の規律委員会に報告したが、無視されているという。
現在、樊紅偉署長は身分証偽造詐欺の疑いで調査を受けている。
身分証偽造については中国でも多い犯罪だ。近年、中国公安当局は「偽造した銀行口座を使用した不正な金銭の授受は重い罰を受ける」と警告した。しかしながら中国の身分証作成システムには不正や誤りを管理する機能がないため、偽造口座を発見するのは困難だという。
悪徳な警察関係者にとっては「よいこと」だ。逮捕された署長のように、賄賂を受け取るための不正口座を自ら作り出すことができる。
偽造身分証明書で作成された銀行口座は、主に不正に得た資産を隠ぺいするために使用される。また不動産購入規制をかいくぐる方法として使用される他、医療保障、社会保障を不正に受け取ることを目的としたものもある。
(翻訳編集・佐渡 道世)
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