米人気月刊誌、中国の検閲に応じ 不都合な内容を削除=英ガーディアン紙

2014/04/03
更新: 2014/04/03

【大紀元日本4月3日】米大手出版社リーダーズ•ダイジェスト社はコスト削減で中国の印刷工場を利用するため、当局の検閲を受け入れることに同意し、当局に不都合な内容を削除した。英ガーディアン紙が3月29日に報じた。

それによると、オーストラリア小説家ルイザ•ラーキン(LA Larkin)氏は2012年に小説『渇き』(Thirst)を出版した。同出版社は同小説を短縮し短編小説集に収録することにした。また、編集の際、「著者の目的や観点を歪めない」ことを承諾した。

登場人物の一人はオーストラリア在住の中国人ウェンディ・呉氏。母親が法輪功を修煉する理由で中国当局に逮捕された後、呉氏はオーストラリアに亡命した。彼は母親が法輪功を放棄しないため、刑務所で厳しい拷問を受けたと親族から伝えられたという。

同出版社はコスト削減のために、印刷を中国の工場に発注した。中国当局はこの小説集から法輪功や中国警察による拷問内容を発見し、同社にすべての関連内容の削除を要求した。

この英語版小説集はインド、オーストラリア、ニュージーランド、マレーシア、シンガポールなど英語圏向けのもので、中国で発売する予定はない。にもかかわらず、中国で印刷するなら、検閲をうけなければならないという。

ラーキン氏はロンドンの代理人を通じて同社に削除しないよう求めたが、同社は、印刷を香港で行う場合、価格が3万ドル値上がりするという理由で断った。

リーダー・ダイジェスト社は毛沢民時代に反共雑誌として知られていた。

(翻訳編集・王君宜)