【大紀元日本1月6日】「2013年中に公務員の財産公開が実現されなければ、1キロを這ってみせる」。昨年の元旦に杭州師範大学の範忠信教授(法学専門)は自身のミニブログにこのように書き込み、「自爆」を招いた。12月31日、この書き込みはネット利用者によって再び転載され、範教授の反応が注目された。1日、ジャージ姿で郊外と思われるところを四つん這いで進んでいる範教授の動画がインターネットに掲載され、利用者らに賞賛された。
今年55歳の範教授は「当代中国法学名家」にも選ばれ、法曹界では有名人。昨年中に少数民族の自治区を除いて、すべての省・市で県郷レベルの公務員の財産公開が実現されると予測し、「この賭けに負けたら、私のIQはブタにも及ばないことを物語る」と自信満々の様子だった。しかし、昨年中、浙江省や江蘇省などで幹部の財産公開を実験的に行ったに留まり、全国での実現に至らなかった。
潔く負けを認め、有言実行の範教授に対して、ネット利用者らは「さすが忠信という名前を持っている教授だ」と太鼓判を押し、「県や郷など末端組織での財産公開も実現できず、範教授の行動は腐敗取り締まりへの失望感の現れ」と政府批判に転じた。
ネット利用者「帝国良民」は「最近多くの幹部が摘発されたが、いずれも中央から派遣された検査チームによるトップダウン方式で腐敗幹部を見つけ出している」と書き込み、制度を整備しなければ腐敗取り締まりが一過性のものになると指摘した。また、「地面を這ったことは決して屈辱ではない」とし、「範教授は幹部の財産公開を過信し賭けに負けたが、少なくとも自身の約束を守った。いつも壇上でえらそうに発言している幹部より尊敬できる」とエールを送った。
範教授は中国メディアの取材に対し、書き込みの動機について、第18回党大会後、中央政府は「権力を檻に入れよう」と腐敗撲滅の決意を示したため、改革が加速されるだろうと楽観視していたと当時を振り返った。また、地面を這うことで「プライドは傷ついたが、信用を失うよりはまし」だと「決行」の理由を説明した。這う前はたったの1キロだから簡単だと思っていたが、実際這ってみると、手のひらも膝も出血するほど苦労した。さらに、家族にも支持され、動画を撮影したのは妻女だったことも明かした。
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