大手化学メーカー2社、廃液を大量不法投棄 「水道水の味が変」=浙江省

2013/12/25
更新: 2013/12/25

【大紀元日本12月25日】中国浙江省でこのほど、大手化学メーカー2社による廃液の大量不法投棄事件が摘発された。

同省杭州市などの各地で今年5月から「水道水の味が変だ」という住民の苦情が相次いだ。

現地政府の環境保護機関と警察当局が調査をはじめ、大規模不法投棄を行う2社を突き止めた。

地元の桐廬金帆達・生化股份有限公司はグリホサート除草剤を生産する業界大手。年間の生産量は9万トンに達する。

調査の結果、地元企業5社が、同社から廃液不法投棄の業務を請け負い、2012年に約5080トン、これまでに合計3.8万トンの廃液を、市内の下水道、農地、河川、運河に廃棄した。それが原因で、農作物が枯れたり、川から死んだ魚が見つかったりするなど、地元の衢江、運河、農地はひどく汚染された。

また調査により、上場企業で杭州市の化学メーカー「新安化工」もこれまでに、京杭大運河、衢州市と山東省、江西省などの各地に数万トンの廃液を不法投棄したという。

浙江省警察当局はこの2つの事件に関与した容疑で48人を逮捕した。

一方、水源の重大汚染事件が以前から発生し、市民から水道水の苦情が多数寄せられたにもかかわらず、現地環境保護機関の飲用水水質検査では「各種指標は合格」としていた。

(翻訳編集・叶子)