中国大都市は建設廃棄物に囲まれる 不法投棄が深刻化=ニューヨーク・タイムズ紙

2013/10/31
更新: 2013/10/31

【大紀元日本10月31日】中国の大規模な都市化建設が進むなか、建設廃棄物の不法投棄問題が深刻化している。23日付のニューヨーク・タイムズ紙がその状況を報じた。以下はその抄訳である。

毎年、数億トンの建設廃棄物が大都市の近郊地区に不法投棄されている。このことはあまり話題に上がっていないが、増え続けているゴミは避けて通れない現実問題となった。

大都市の近郊または隣接する農村の住民によくある体験だが、一夜明けて、自宅付近に突然ゴミの山が現れた。

今年1月、古都西安市の主要遺跡、明朝の皇帝墓群付近では、建設廃棄物が城壁でも作るかのように廃棄された。600年の歴史のある彫像が押し倒されて、ゴミに半分が埋もれた。北京市朝陽区では、積まれた建設廃棄物の高さは8階の建物を超え、風が吹けば、大量の埃が舞い上がり、周辺の住民を悩ませている。わずか数キロ離れた場所では、新しい地下鉄の建設工事のゴミが川沿いに残されたままで、その高さは5階建ての建物を超えた。大雨でも降れば、これらのゴミは至るところで排水溝や排水路を詰まらせてしまう。

北京晩報の8月の報道によると、北京五環路沿線では、1キロ間隔で500キロ以上のゴミが置かれており、その大半は建設廃棄物だという。中国のインターネット上では、道路沿いや橋の下に積もっている建設廃棄物の山の写真が大量に出回っている。

香港大学建築学院の呂偉生助教授の調べによれば、2011年の中国の建設廃棄物の年間発生量は20億トン。「処理システムがないため、不法投棄は随所に見られている(中略)。日本の建設廃棄物のリサイクル率は95%に達しているのに対して、中国は5%にも及んでいない」と同助教授は問題の所在を指摘した。

(翻訳編集・叶子)
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