中国政府系メディア、「ネット監視員は200万人」

2013/10/08
更新: 2013/10/08

【大紀元日本10月8日】中国の政府系メディア・新京報はこのほど、インターネット情報の検閲に従事しているネット監視員が200万人に達したと報じた。

多くのネット監視員は、「キーワードで情報を検索」という伝統的な手法を駆使しているという。その業務はミニ・ブログ(微博)をはじめとするSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)上の毎日数百万件の情報を監視すること。

これまで、ネット監視員の人数は明らかにされていなかった。

新京報によれば、監視員は政府の宣伝機関やポータルサイトに雇われている。「人数は多いだが、常に検閲の対象である書き込みとその転載をシャットアウトできるわけではない」という。

ドイツ国家放送「ドイチェ・ヴェレ」は、「世論の力は共産党政権の足元を崩しかねない」と中国のネット検閲の背景を指摘した。

近年、全世界で普及しているFacebookや、ツイッターなどのコミュニティ型Webサイトは中国国内では利用できない。2010年末ごろ、中東と北アフリカで起きた大規模な民主化運動「アラブの春」では、この二つのSNSは重要な役割を果たした。

ここ数カ月、当局は国内のコミュニティ型Webサイト、特に大手ポータルサイト「新浪網」のミニ・ブログ(微博)への監視をいっそう強めている。

公安部は8月から、「ネット上で虚偽の情報を流す、拡散するなどの違法行為を全国範囲で取り締まる」と通達した。秦火火さんなどの人気ブロガーが相次ぎ逮捕されたほか、数百人が身柄拘束された。また、数百万人のファンを持つネット有名人らも、「もっと有意義な評論を発信しなさい」と当局から警告を受けたという。

中国最高法院は9月、ネット利用者は誹謗中傷的なメッセージ、またはうわさを投稿し、500回以上の転載または閲覧数が5000回を超えた場合、最高3年の禁固刑を受ける可能性があると発表した。

中国でのインターネット利用者は5億人を超えている。

(翻訳編集・叶子)