記者がまた実名告発、政府高官の国有資産流出疑惑

2013/07/30
更新: 2013/07/30

【大紀元日本7月30日】中国国家工商管理総局副局長の職権乱用疑惑を広州紙・新快報の記者が29日、ネット上で告発した。幹部の汚職を取り締まる共産党中央規律検査委員会にあてた告発文は、2002年に行われた国有企業2社の合併をめぐり、企業資産を過小評価するなどで巨額な損失をもたらした政府幹部の汚職に、副局長は何の措置をも講じなかったと指摘した。

告発文は新快報の劉虎記者が自身のミニブログ(微博)に掲載した。国務院の直属機構である国家工商管理総局の副局長は副大臣級に当たる政府高官。

告発文によると、2002年に重慶市万州区にある国有企業2社が合併し、万州区乳峰乳業グループが設立され、総資産は2770万元と評価された。しかし、数年後に同ブループはわずか170万元で当時の会長職を兼任する同区幹部に売却された。この問題は市民からの告発が後を絶たないため、同区トップの馬正其党委書記(当時)に報告された。馬氏は「木はすでに舟となった。今後の発展に目を向けよう」と現状維持の指示を下した。馬氏はその後。出世を重ね、副大臣級のポストに上り詰めた。

劉記者は告発文で、馬氏は国有資産を流失させたほか、政府幹部の違法行為を助長する職権乱用の疑いがあると指摘した。

最近、中国では記者による告発が相次いでいる。中国経済誌「財経」の羅昌平副編集長が昨年12月、政府のシンクタンクである国家発展改革委員会の副主任、国家能源局トップを務める劉局長が、学歴詐称、巨額不正融資、愛人への脅迫などを行っていると、実名で告発した。また新華社の王文志記者は7月、中国の大型国有企業、華潤集団トップの汚職疑惑をネット上で実名告発した。

(翻訳編集・高遠)
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