120人もの死亡者を出した吉林省徳恵市の鶏肉加工会社の爆発・火災現場(大紀元資料室)
【大紀元日本6月4日】吉林省徳恵市の鶏肉加工会社で3日、爆発とともに火災が発生し、従業員120人が死亡、70人が負傷したと新華社通信は伝えた。警察当局の調べによると、漏れた液化アンモニアに火花が引火したのが爆発の原因だとみられている。一方、生存者らの証言によると、作業場の門は普段から施錠されていたという。
爆発は午前6時、施設内の鶏肉処理場で発生した。従業員の国燕さんは「カバっという音がして、“火事だ”という叫ぶ声が聞こえ、前方は火の手で真っ赤になり、すぐに照明が消えた」と当時の状況を話した。別の従業員は「3分間で作業場全体が火の海になった」と証言した。
国さんは「非常口から外へ逃げようとしたら、施錠されていたため、隣の作業場を目指して逃げた。将棋だおしが起き、下敷きになったが、必死に這ってやっと外に出られた」と振り返った。
同社は仕事の効率を高めるため、勤務中に作業場から離れないよう大部分の門を施錠していたという。
近くの住民が救助に駆けつけ、施錠されていた門をこじ開けたが、「4、50人が横たわっていた。すでに死亡した人もいた」と語った。焼死のほか、逃げ遅れで有毒ガスを吸い込んで死亡したのが主な原因だと中国メディアは伝えた。
中国では、非常口の閉鎖で火事の被害を拡大させた事件が後を絶たない。1994年12月、新疆ウイグル自治区カラマイ市で学校の生徒を招いた観劇会の最中に出火、非常口が封鎖されていたため、生徒や教師325人が死亡。
2002年6月には北京市内のネットカフェで火災が発生、24人が死亡。当時、出入口が1つ、窓には鉄格子がはめられていた。
(翻訳編集・高遠)
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