【大紀元日本5月7日】山東省濰坊市の生姜栽培農家は生姜に強い毒性をもつ農薬を使用していると中国国内のメディアが5日、報じた。
中国中央テレビの番組「焦点訪談」によると、使用されているのは「神農丹」で、主成分はアルジカルブ。50ミリグラムで体重50キロの人を死に至らせるほどの強い毒性を持つ。容器の表に「野菜、果物に使用禁止」と大きな文字が書かれている。裏側にドクロのマークと「劇毒」の文字で注意を喚起している。
同農薬は綿花、タバコ、落花生とサツマイモなどへの使用が認められているが、生姜はその中に含まれていない。報道によると、農家は虫よけのために規定量の3~6倍の神農丹を直接土に撒いて使用しているという。
神農丹は植物全体に吸収される性質があるため、生姜の皮を剥いても農薬を取り除くことができない。その危険性を知る農家は「絶対食べない」と話しているという。
生姜の残留農薬検査は農家から提出されたサンプルを使用しているため、農家は合格品を提出し、検査を通していると生姜販売に詳しい関係者は取材で述べた。
同市では国内向けと輸出向けの2種類の生姜を生産しており、輸出用農産品には厳しい検査基準が設けられているため、問題の生姜は国内で販売されているとも伝えられている。
当局は同農薬を販売する店舗に対し営業停止の処分を下し、問題の生姜、ねぎを処分した。
中国農業大学理学院の周志強院長は栽培過程の水やりで農薬が地下水に溶け込み、地下水への汚染の恐れがあると指摘した。
2010年にも安徽省で神農丹を使用した胡瓜を食用し、急性中毒を起こした事件が起きていた。
(翻訳編集・高遠)
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