【大紀元日本4月9日】ハリウッド映画が中国に秋波を送っている。6月に全米公開予定のブラッド・ピットの新作『ワールド・ウォー Z』から、中国当局を怒らせる可能性のある場面が自主的にカットされたことが明らかになった。また、来年公開予定の『トランスフォーマー』シリーズ第4弾の製作に中国中央テレビ(CCTV)が参入することも決まったいる。
『ワールド・ウォー Z』は、中国を発生地とする謎のウィルスによりゾンビが大量発生し、ブラッド・ピットが演じる国連職員がゾンビによる世界の終末を阻止する物語である。チベットなどの敏感な話題に触れる場面もあったが、ウォール・ストリート・ジャーナル紙によれば、製作・配給を手掛ける米パラマウント社は、中国当局の不満を回避するために一部の内容変更に踏み切ったという。
また、来年6月の全米公開が予定されている映画『トランスフォーマー』シリーズ第4弾は、中国で一部、撮影・製作されることが明らかになった。ザ・ハリウッド・レポーターによれば、同パラマウント社は第4弾で、CCTVの映画チャンネルと家賦エンターテイメントの中国企業二社と提携。二社とも、中国国内の撮影場所や中国人俳優の選定、劇場へのプロモーションなどを援助するという。
中国はすでに日本を抜いて、米国に次ぐ世界第二位の映画市場を築いている。パラマウント社の声明によると、同社とCCTVの映画チャンネルとの提携は、国家ラジオ映画テレビ総局の党委メンバーで副局長の童剛氏の許可を得ている。童副局長はまた、同映画の監督や製作側と「製作の詳細について検討している」という。
『トランスフォーマー』シリーズは中国で人気が高い。2011年に公開されたシリーズ第3弾は、中国で10億8000万元(約170億円)の興行収入を記録した。