19日、元CIA長官マイケル・ヘイデン氏(左)はジョージ・ワシントン大学でサイバー空間の諜報活動について講演(高航/大紀元)
【大紀元日本2月21日】米国家安全保障局(NSA)や中央情報局(CIA)の長官を歴任したマイケル・ヘイデン氏は19日、サイバー空間の諜報活動について講演した際、中国からのサイバー攻撃は、執拗さから規模の大きさ、手口の多様さまで、すべてにおいて「驚異的だ」と表現した。
ヘイデン氏はこの日、ジョージ・ワシントン大学で講演した際にこのように述べた。さらに、「米政府は中国の攻撃を完全に把握している」としながらも、中国が仕掛けるサイバー攻撃は他国と明らかな違いがあるとも指摘した。
通常のサイバー攻撃は、国家安全にかかわる情報に絞ったものであるのに対し、中国からの攻撃は、それ以外にも、電力網や石油パイプライン、航空管制システムなどといった国の重要部門、さらには一般企業の企業情報、契約状況、価格情報、個人情報までもが狙いの対象となっているという。
米国のあらゆる分野を狙った中国の攻撃は「長期的かつ執拗に」行われているとヘイデン氏。まだ情報窃取の段階にとどまっているこれらの攻撃は、ともすると「サイバー戦争」に転化しかねないと警戒した見方も示した。
中国のサイバー攻撃に関する報告書が19日に発表されたばかり。米セキュリティー会社によるこの報告書は、米企業や政府機関をねらったサイバー攻撃の多くは中国軍が関与していると指摘。米アカマイ・テクノロジーズ社も先月、世界のサイバー攻撃のうち、約3分の1は中国を発信元としている状況を報告した。
(翻訳編集・張凛音)
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