北京の闇入れ歯加工工場(ネット写真)
【大紀元日本11月30日】靴用クリームで入れ歯の金属バネに光沢をかけている闇工場が北京市で摘発。当局は調査に乗り出している。北京紙・新京報が報じた。
問題の工場は同市通州区にある入れ歯加工会社。不法加工の情報を入手した同紙記者が、潜入取材に入った。
記事によると、作業場は化学薬品が散乱し、劣悪な衛生状態だった。同作業場では、回収された金属バネを新品同様に加工し、販売している。加工に革製品や家具の手入れに使う保護クリームが使用されており、従業員の間では「靴クリーム」と呼ばれているという。
記者の目の前で、ひどく汚れていた金属バネがクリームで数分間磨かれた後、ピカピカになった。その後、数秒間の高温蒸気によって消毒され完成となる。
加工された金属バネは現在10数箇所の病院や歯科クリニックへ納品されている。
通常、入れ歯は出荷前、エタノール、赤外線、オゾン水で三回消毒を行う必要がある。
同社は営業許可書を所持しているが、医療器械を使用する際に必要な許可書はすでに期限を過ぎ、現在無効となっている。
同社社長は「はっきり言ってしまうと、ここは闇工場」と記者に打ち明けた。さらに、「同様の会社は市内に数百社以上ある。うちはまだ良いほうだ」と業界の内幕を暴露した。
北京市薬監局(食品薬品監督管理局)は現在、調査に乗り出している。
(翻訳編集・余靜)