上海総合株価指数44カ月ぶり2000ポイント割れ、専門家「1000ポイント割ることも」

2012/10/01
更新: 2012/10/01

【大紀元日本10月1日】9月26日、中国上海株式市場では主要株価指数である上海総合株価指数が一時大台の2000を割り、1999.48ポイントを付けた。2009年2月2点xun_ネ来44カ月ぶりに1000台となった。その後、前日比で25.12ポイント(1.2%)安の2004.17ポイントで取引を終えた。

投資家による中国経済のさらなる減速への懸念が上海総合株価指数の急落の主因とみられる。20日、英金融大手HSBC銀行が発表した9月中国製造業購買担当者景気指数(PMI、季節調整済)速報値は47.8と、11カ月連続で景況の改善と悪化の境目である50を下回っている。また、同行によると、9月の生産指数は47.0で、昨年11月以来の低水準となった。また、中国政府が公表した貿易統計や鉱工業生産や電気使用量などの8月主要経済指標が弱いものであるため、市場では中国経済が今後さらに失速するとの懸念が急速に広まった。

また25日、中国人民銀行(中央銀行)が公開市場操作(オペレーション)を通じて、金融市場に週間ペースで過去最高額の2900億元の資金を供給したことで、市場では人民銀行による「10月1日国慶節」前に預金準備率の引き下げへの観測が後退し、さらにこのほど公表された上場企業の業績報告によると上場企業の半分以上、特に国有銀行大手が主とする金融関連企業の第1~3四半期の業績が低下したことが悪材料となって、投資家から売り注文が集中した。

一部の市場関係者は中長期的に上海総合株価指数が依然として下落傾向にあり、2008年10月28日に付けた大底値である1664ポイントを割る可能性も十分あると予測する。26日付経済ニュースサイト「和訊網」によると、証券アナリストの花栄氏は「今後上海総合は1000ポイントから2000ポイントの間で推移するだろう、また1000ポイントを割る可能性も否定できない」と指摘した。

スイス金融大手UBSで中国投資銀行業副責任者を務めていた張化橋氏は23日、上海で開催されたある金融市場に関する討論会において、中国多くの株式の株価収益率(PER)が10~30倍となっているが、しかし現在株式の配当利回りと市場金利(短期金利)でみると、7倍のPERが最も適切で、上海総合株価指数の合理的な水準が1000ポイント台だとの見方を示し、「昨年世界主要株式市場において中国は最も激しく下落していた」と述べた。

国内金融統計情報サービス会社の「Wind資訊」によると、昨年株価の下落でA株式市場時価総額が5兆4000億元減少したことに続き、今年に入ってから上海および深セン両A株式市場の時価総額がすでに1兆元以上減少しているという。

一方、Wind資訊によると、9月19日までの今年米国株式市場主要株価指数であるダウ工業株30種平均は累計11.13%、ナスダック指数は22.17%、S&P500種指数は16.18%とそれぞれ上昇した。また、欧州株式市場の英FTSE100指数は5.67%、仏パリCAC40指数は11.77%、独フランクフルトDAX指数は25.30%と上昇した。アジア市場の日経平均225と香港恒生指数も20日までに累計7.47%と11.70%上昇した。しかし、同期の上海総合株価指数は約8%下落しており、3月はじめに付けた今年最高値2480ポイントからは約19%の下落幅を記録した。投資家の中国経済への悲観的な心理が強く反映されたと言える。

(翻訳編集・張哲)